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ニポポ代表理事ブログ---- 総合診療医を目指す皆さん、北海道の自然を満喫しながら研修をしてみませんか。
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 9月18日、札幌医大で、ニポポ研修医の振り返りの会が行われた。松浦武志助教が司会進行。後期研修医:1名。他:6名。

 ある研修医の経験症例。糖尿病の患者が嘔吐。急性胃腸炎以外を鑑別に挙げる。検診で胸部XPをチェックされた患者。頸部腫瘤で受診し、甲状腺腫であった患者。上気道症状を訴える50歳の糖尿病患者のCRP>20、胸部XPで肺炎像あり。テオドールによる動悸。HbA1cは改善したが、体重が増加した糖尿病患者。往診例:肺炎と喘息発作。C型肝硬変の下腿浮腫。肝硬変と心不全の浮腫の違いは?門脈圧亢進では門脈より下にしか浮腫はでない。

研修医から振り返り1題。
 自宅看取りを終末期ケアでの家族コミュニケーションの認識できた一例。
長女、長男と暮らす90歳の慢性腎不全の女性。転倒をきっかけに入院。退院時クレアチニン:6.4。透析は希望しない。長男は母親の状況を理解していない。
長女一人で介護。呼吸苦が出現。利尿剤で改善。多職種カンファランスを開催。長男は苦しいときには入院を検討した。毎日の食事、飲水量を記載。やがて無尿、昏睡となる。自宅で看取るか、入院するか家族の意見が分かれた。結局、自宅で永眠された。

 お悔やみ訪問をした。癌の患者はお悔やみ訪問をしていない。家族から透析をすべきであったかどうかの疑問が出た。

 eGFR<10ml/mで透析をしないと、予後11か月である。どこで看取るかよりも、どのように看取るかが重要である。残された家族へのグリーフケアも重要である。家族の感情を受け入れる、話をさえぎらない、安易に同調しない、自分の体験を強要しない、の4点が大切である。家族に先立たれた人は様々な疾病リスクが高まる。
 クリニカル・パール:終末期ケアでは家族コミュニケーションが重要である。当番制などシステムを作って緊急時の対応体制を構築すべきであろう。
今回も家庭医の視点で、終末期ケアについての重要さを発表してくれた。

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