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ニポポ代表理事ブログ---- 総合診療医を目指す皆さん、北海道の自然を満喫しながら研修をしてみませんか。
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「ニポポ6期生研修発表会」
DSCF4670web.JPG4月21日、札幌市かでる27で北海道プライマリ・ケアネットワークの理事会、定期総会が行われた。会員数は法人26、個人3である。
総会に引き続いて、6期生の研修発表会が行われた。松浦武志助教が司会進行。
研修医から振り返り3題。
ある研修医。1年間の振り返り。週2回、総合内科外来。胃腸炎、上気道感染。生活習慣病。腹部大動脈解離、顔面神経麻痺の患者が印象的であった。整形外科外来を担当。関節内注射を積極的に行った。OA,捻挫等。
手技:上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡。貧血、便潜血陽性患者に対応できる自信がついた。吐血患者の止血をするまでには至っていない。病棟では悪性腫瘍、感染症、common diseasesを受け持った。
小児科では、気管支肺炎、喘息、胃腸炎を主に受け持ち、それらへの対処に自信がついた。
手を尽くしても治療が奏功せず亡くなられた患者さん(前回行った振り返り)を提示。
ある研修医。子どもから高齢者まで、男性、女性を家庭医療に軸足をおいて研修しようと思った。幅広い診療能力。地域の行政との連携。医療に留まらず幅広く様々な分野を勉強したいと思った。
プレゼンテーションの技法、抗菌薬の選択、EBMを重視した診察が大切と思った。呼吸器、消化器、循環器、内分泌、代謝等、様々な症例を経験した。救急分野の講習会に参加し、様々な資格を修得した。
 
高齢の原発性胆汁性肝硬変の女性。橋本病、ITPの既往。腹部膨隆、浮腫が著明。この患者をどうするか。在宅医療に移行できないか模索。家族の介護を受けて、家族の絆が強まった。退院後、しばらくして昏睡に陥った。なごやかに死を迎えた。入院から在宅診療、看取りまで関わることができ、意義深い症例であった。心の葛藤を振り返ってくれた。
 
ある研修医。2年間の初期研修が役に立っていないことを実感。当直月3回。外来は週に半日を2回。夜間呼ばれることは年に3回。病棟では1年間に104名を担当。肺炎、喘息、腸炎、肝硬変、電解質異常、糖尿病、髄膜炎、心不全、膠原病、貧血、脳梗塞、等を担当。看取り4名、転科・転院5名。
高齢男性である非胆癌患者の終末期医療について報告。ドパミンを使ったが、家族との関わりを増やせば、使用しないですんだかもしれないと反省した。
 
参加者から、疾患の診断に関する質問や指導医から思い出話などが出た。(山本和利)

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「第109回日本内科学会総会・講演会」
 
4月14日から京都市みやこめっせで開催された第109回日本内科学会総会・講演会術集会に参加した。
 
教育講演で福井次矢氏の「診療ガイドラインの法的側面」を拝聴した。法曹界では医療ガイドラインは治療選択のひとつに過ぎないと捉えており、すべてそれに従わなければならないというような法例はないそうだ。ただし、医師には最新のガイドラインを知り、それを患者に説明する必要がある。そうしないと説明義務違反になる。ガイドラインに従わない治療を選択したときには、その背景・理由を診療録に記載する必要がある。
 
内科学の使命と挑戦というパネルディスカッションで、日野原重明氏が、日本の内科学の歴史を紐解きながら、内科医のゲートキーパーの役割、総合医の重要性を強調された。
 
井村裕夫氏は「内科学と臨床研究」。先制医療を強調。遺伝素因の強い病気について(アルツハイマー病、糖尿病等)発症前に個にアプローチする。ゲノムコホート研究、トランスレーショナル・リサーチを強調。臨床試験制度の再構築。
 
徳永進氏は「内科学と終末医療」。野の花診療所で一般診療と終末医療を実践している。私の尊敬する先生である。まず日野原氏の経験した「初めての死」(結核の女工さん)を報告した。日野原氏がその患者に「成仏しなさいよ」と言えなかったという後悔を取り上げた。誠意ある医師がそこに立っていたことが重要なのだと。スライドが進んで、癌を告知する、しないは問題ではない、と。医療者が決めつけない、押し付けないこと。「双方向性のもの二つで一つ」が今回のキーワードのようだ。キュアとケアも入り混じったもの。生き生きとした内科臨床が終末医療の中に存在する。身体は死の時まで休まない。精神的ケアと家族ケアを学びたい。ホメオスターシスという言葉を思い出す。3つのホメオスターシスがる(心と体と外)。反対語で生命現象は成り立つ。徳永氏にとって尊敬する京都人を紹介された。日高敏隆氏(動物学者、人間の位置)、天野忠氏(古本屋、死の位置)、松田道雄氏(医者の位置、日常が大切、主婦が大事、自立した市民)、鶴見俊輔氏(正義の位置、学びの位置、正義を疑う)。
在宅医療とケアがもっともっと広がると述べられた。徳永氏の宿題は「助けて~の声ある限り、臨床は枯渇しない」から「各種のホメオスターシスを造り直す」ことであると。終末期の「生活臨床」の大切さを見直す。(学術語と生活語の併存)ほどほどに生きる。長すぎる命に価値を置く今のか風潮を見直す。多幸感の生まれる沈製薬。
「アンラーン(unlearn)の態度」を養い続ける。編んだものを解きほぐし学び直す。
この人の話はなぜこんなにスーと入って来るのだろう。ユーモアを交えた会話や笑顔を印象に残った。
 
宗教学者の山折哲雄氏は「医学と生老病死」というタイトルで講演された。『死にたい老人』という本を紹介。断食に失敗する話。もう一冊『大往生したければ医療にかかるな』を紹介。どちらも山折哲雄氏の言葉を引用しているようだ。西行の断食往生死にも触れ、現在の終末医療の在り方に問題提起をされた。
氏は20歳台で十二指腸潰瘍手術を受けたという。その後、壮年期に吐血、下血で1週間の絶食を余儀なくされた。そのときの5日目に地獄の飢餓感を覚えたが、その後生命力が盛り上がって来る体験をする。このような体験や研究結果から、高層は死を迎えると断食をしていると推測する。
「願わくば 花の下にて 春死なん その望月の如月の頃」 という西行の句を紹介。20,30年前は人生50年であり、生と死が均等の死生観を誰もが持っていた。ところが、現在では長く生きる・生かすことだけが優先されている。現在の老人終末期の医療の在り方に、西行の断食往生を参考にしてほしいという言葉で講演を終わられた。
 
4月15日は、感染症の話を5題拝聴。医療環境が刻々と変化し、それに必死に対応しようとする医療者の姿勢が伝わってくる。
 
勉強しなければ。(山本和利)

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「ニポポ研修医のオリエンテーション2」
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 4月10日、二年目ニポポ研修医が研修することになった札幌市内の病院に山本和利と事務局が出向いてオリエンテーションを行った。
病院長、指導医2名、病棟看護師4名、事務職員3名が参加してくれた。まず、ニポポ研修プログラムの概要、研修開始時に学習契約の取り決め、360度評価アンケート等について説明した。
 
過去にも研修医を受け入れて貰っていたが、今回訪問して、格段にニポポプログラムの認知度が上がっており、病院全体が協力的であることが実感できた。
 
研修病院の職員は暖かい目で見守っています。研修医の先生方、頑張ってください!

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「ポートフォリオ発表会」


 
 4月8日、ニポポ後期研修プログラムにも参加している勤医協家庭医・総合医グループの第一回ショウケースポートフォリオ発表会を拝聴した。
研修医8名と指導医4名から発表が行われた。それぞれが家庭医専門医習得に必須の項目のいずれかに当てはまるテーマを個性的にかつ丁寧に発表していた。
道内の家庭医後期研修プログラムをもつグループからも参加があり、活発に質疑応答が行われ、熱気に包まれた会であった。このような活動の積み重ねが家庭医・総合医志望者を増やすことに繋がるのだろう。

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「ニポポ研修医のオリエンテーション」
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   4月6日、二年目ニポポ研修医が研修することになった病院に山本和利と事務局が出向いてオリエンテーションを行った。
病院長、研修医委員長、指導医3名、病棟看護師二名、事務長が参加してくれた。まず、ニポポ研修プログラムの概要を説明した(地域で慕われ役立つ総合医・地域医療のリーダーになるという目標)。その後、研修開始時に学習契約の取り決めを行うことを研修部門の指導医の方々にお願いした。研修終了時点でスタッフ・看護師・事務職・患者さんから360度評価アンケートをもらうこと、フィードバックは原則に基づいて(ポジティブ・ナガティブ・ポジティブの順に)行うことをお願いした。
 
お願いした病院での二年目研修が始まってまだ1週間であるが、評判は上々であった。研修医の先生方、頑張ってください!
 

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北海道の地域医療を支える総合診療医の養成を目指す後期研修プログラム「ニポポ」を支える北海道プライマリ・ケアネットワーク代表理事のブログです。
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